いつもありがとうございます。店主のニコです。
今期は鮭やサンマの不漁で
例年作る紅葉漬けや熟鮓が作れませんでした。
商売抜きで古来から続く料理だけは作り続け、第三者に繋げていきたいです。
消えるのは簡単です。
先人はモノが無くて作れないときはどうしたのだろうか。
文献などは残っているはずもなく、想像をする他ないのですが
生活を続けるために、目の前にあるもので代替えを作ったに違いないでしょう。
昨季に仕込んだ紅葉漬けのタネが残っていました。
紅葉漬けは生の鮭の腹子と身を麹や味噌、酒粕などで発酵させる
福島〜宮城海岸線の郷土食。
まさに旨味の塊。
ニコルのお客様は食べていただいた方も多いと思います。
身は食べきりましたがハラコがプチんと弾けて
漬け床に馴染んでいます。
その中に麹漬けして保存していたホヤを投入しました。
漬け込んで3週間目なのですが
恐ろしい味わいになっています。
右脳をとーーんと叩かれたような味わいなんです。
食べていただかないと理解できないと思いますし
ホヤへの経験値も必要かもしれません。
先人はその地の貝類やイカ、根菜なども漬け込んだと思うのです。
食べれば食べるほど考えさせられる味わいでした。
長く寒く暗い東北の冬に先人は何を食べて生き延びてきたのだろう。
調査勉強もまだまだこれからですが
想像力だけは豊かになりました。
塩辛盛り合わせの一品です。
お声をかけてくださいませ!
大町良いとこ一度はおいで♪